おすすめ本紹介

今、いくえみ綾がアツイ! おすすめマンガ3つ

更新日:

今回は、いくえみ綾のマンガについて。

前回、胸キュン系もラブコメ系も! 厳選おすすめ少女マンガまとめ 【2016】でいくえみ綾の『潔く柔く 1』 (マーガレットコミックス)をご紹介しましたが、ほかにもおすすめ作品がたっくさんありますで、今回は3作品に絞ってご紹介します!(し、絞るの大変だった……)

私はいくえみ作品が中学生の頃から大好きで、1988年刊行の『POPS』とか『彼の手も声も』とか今でも読み返したりしてるんですが、中学生の長女曰く「絵が可愛くない」「話が暗い」とのこと。

ううう……。そうなんですよ、そうなんですよね。いくえみ作品は、多分、王道の少女マンガといわれるものとは、ちょっと違うんですよね。

王道の少女マンガ=主人公の女の子がとっても可愛くて(もしくは今はパッとしないけど実はものすごく可愛いとか潜在能力が高い)、性格が天然で一生懸命で、そんな主人公を見守る男の子もかっこよくて、そして2人は恋をして……ってまぁ現実ではありえないけど、少女マンガだからね、夢見とけよ!って話が多いかと思うんですね。

いくえみ作品も初期の頃はわりとそういう感じのフワフワしたお話もあったんですが、最近の作品の主人公はほぼ、必ずしも可愛い・カッコいいわけではなく、わりと性格も優柔不断でダメダメだったり、ちょっとずるかったりするんですよ。そんでもって、主人公はそんな自分のダメさ加減に「は~~~~なんで自分ってこんなダメなんだろう……」とか落ち込んだりするわけです。うんうん。

だけど、ラストではそんな主人公にも、ちゃんと「希望」みたいなものが用意されていて、わかりやすいハッピーエンドとは違うかもしれないけれど、ああ主人公これからもがんばって!と思える作品が多くて、だから私はいくえみ綾のつくり出す物語が好きだー!って思います。

あと、ファンタジーの要素があるものも多いですね。亡くなった人が出てくるお話。誰か別の人に乗りうつっていたり、影から見守っていたり(ホラーじゃありません)、でもすごくあったかいんですよ。

少女マンガで「死」を扱うと、安っぽいお涙ちょうだいものになってしまうことも多いような気がするんですが、いくえみ作品では死そのものを大げさに扱っているわけではないのに、主人公にどれだけ影響を与える出来事だったのか、っていうのがじわじわと伝わってくるような描き方をするんですよね。

だからこそ泣けてきて、その悲しみを乗り越えた主人公を応援したくなるというか。

……とまぁうだうだ書きましたが、つまり一言でいうと、いくえみ作品が大好きだ!ということです。まる。

ということで、管理人オススメの3作品をご紹介します。ネタバレありありですっ。

関連記事:胸キュン系もラブコメ系も! 厳選おすすめ少女マンガまとめ 【2016】



『カズン』(3巻完結)

【ストーリー】
ぽっちゃり女子の白河つぼみ(通称ぼん)は、高校卒業後、レンタルビデオ店でアルバイトを始める。バイト先でぶつかったバツイチの茄子川にほのかな恋心を抱き、思いきってダイエットをすることに。イトコが芸能人の白河野仁(ノニちゃん)ということでバイトの同僚、城下(シロ)とも仲良くなり、初めての男友達もできた。そして無事にダイエットに成功して、キレイになったつぼみだったが……。

『カズン 1 』(Feelコミックス)は、主人公ぼんちゃんが自分のコンプレックスと向き合い、それを認めて乗り越えていく物語です。

誰しもね、コンプレックスってあると思うんですよ。私は顔が長いこと(面長ともいう)と、胸がナイことが若い頃はめっちゃコンプレックスでした。小学生の頃からガリガリだったので、つくべきところについてないという本当に残念な体型で、ボン・キュッ・ボンな友達がそりゃあうらやましかったです。

でも、学生時代にお付き合いした人が、脚がキレイだからいいんだよ!森高(千里)だってムネはない!というよくわからない理屈で励ましてくれまして、そのときにああそうか、自分は自分以外になれないんだからこれでいいんだ、ナイものはナイんだから仕方ない、と認められるようになりました。受け入れられたっていうんですかね。そして、もっといいところに目を向けようと思うようになりました。

おっと。私のことはどうでもいいから話を戻して。
『カズン』のぼんちゃんも、高校時代までは自分に自信がなかったり、すぐに諦めていたりしたわけですが、茄子川さんやシロとの出会いによって、

自信のない自分 あきらめる自分 人を羨む自分 羨む気持ちすらない自分 進まない自分 ぜんぶ捨てて 「変われる 変われる」 暗示をかける それくらいなら できる そう 「それくらい」 そう思えばいい 「たったそれくらい」

と「自分は変われるんだ」とダイエットを始めるのです。で!無事にダイエットに成功しまして、やせて可愛くなったところまではよかったんですが……いやまぁ茄子川さんともシロとも色々ありまして、盛大にリバウンドというやつをしてしまうわけです。

あたしの 内を 満たさなきゃ

と自分の満たされない気持ちを食べ物で埋めようとしてしまうんですね。

このあたり、女子ならよーくわかるんじゃないでしょうか。食べることって「ただおなかが空いてるから食べる」ということのほかに、満たされないものを埋めるために食べる、という危うい側面もある気がします。食べちゃいけないと思うほどに食べたくなって、おなかが空いていないのにどんどん食べてしまう。

ぼんちゃんの場合、シロの彼女のりっちゃんが高校時代よりもずっとキレイになっていたり、イトコのノニちゃんがとびきり可愛い芸能人だったことも大きかったかもしれないですね。ついつい自分と比べてしまうというか。

で、おいおい、ぼんちゃん大丈夫かよーと読んでるこちらも心配になってしまうんですが、ぼんちゃんはその波にのみこまれてしまう前に、ちゃんと立ち上がります。

磨け さぼったデブ 心も 体も 磨け 磨け がんばれ もいちど 遅いことは ない とりかえしのつかないことは ない ……多分

と、もう一度自分自身と向き合ってがんばる決意をするのです。

少女マンガで、ここまで主人公の内面に向き合う必要あるのか!?って気もしますが、いやいや、これこそがいくえみ綾の真骨頂だよ!ということで、自分のコンプレックスに悩んでいたり、ダイエットって大変!と思う女子たちにぜひ読んでもらいたい作品です。

『トーチソング・エコロジー』(3巻完結)

【ストーリー】
清武迪(きよたけすすむ)はアルバイトをしながら生計を立てている駆け出しの役者。ある日、アパートの隣に高校の同級生、日下苑(くさかその)が引っ越してくるが、彼女のまわりにはいつも1人の少女がいた。迪にしか見ることのできない謎の少女の正体とは……?

『トーチソング・エコロジー (1)』 (バーズコミックス スピカコレクション)はいくえみ作品の中でも、大人向けのお話です。(っていうかストーリーが説明しにくい~!)

主人公の迪(通称スー)が、最初のほうはめっちゃ冴えない男子なんですが、それがいかにもいくえみ作品という感じでいい!(だんだん頼もしくなっていくんですよー)そして、苑との再会によって、19のときにバイク事故で亡くなった高校時代の親友、峻との関係が少しずつ明らかになっていきます。

田舎に帰ると言っていたのに、亡くなってしまった事務所の先輩ルミコ。
歌うことを仕事にしていたのに、痙攣性発声障害で歌が歌えなくなってしまう苑。
苑に存在を否定されて、スーの前に出てこなくなってしまう少女。
少女の代わりに、スーの前にあらわれる峻。
霊感をもち、少女の存在に気付きつつ、スーに思いを寄せる売れっ子芸能人の水沢かなえ。

それぞれが色々な葛藤や喪失感の中で、生きる「光」を見出していく物語です。

ひゃー、もうこれは読んでいただくしかない! 私のつたない文章力では、この作品のよさをうまく説明できません~。

苑が歌う歌詞の一部です。

あなたに 心 うばわれる 理由を みつけるのは かんたんなこと
あなたに 心 とらわれる ひみつを 説くのは むずかしい
ただ あなたの 瞳の奥に 暗い 瞳の あの奥に
私を 見た気が したの
あれは 私の内の宇宙

ラストがね、ものすっごくいいのです!!!! スーの息子が言う「あいしてうぜ とうちゃー」の言葉が、峻の存在と重なって、ああああああ……と思いました。ぜひぜひ読んでみてくださーい。

『愛があればいーのだ』(2巻完結)

【ストーリー】
バラエティ番組のADを務める由輝(よしき)は、ある日、高校時代に心を寄せていたクラスメイトの美津子が「藤谷弥子」として女優になっていたことを知る。ドラマ部門への突然の異動によって、偶然の再会を果たす由輝と美津子だったが……。

いや~、すみません。古いマンガを引っ張り出してきちゃいました。『愛があればいーのだ 1』 (マーガレットコミックス)の刊行は1992年。何年前のマンガだよっ!とツッコまないでくださいいい。好きなんです、これものすごく好きなんです。初期の作品なので、今のいくえみ作品とは若干作風が違います。これはもう切なさ満点。ほんと、ところどころに切ない雰囲気があって、ものすごく好きなんです。(しつこい)

由輝と美津子の出会いは高校2年。放課後、偶然教室で言葉を交わしたことをきっかけに、2人は仲良くなり、毎週日曜日に会うようになります。

「藤井寺(美津子)のことをわかるのは自分だけだ」

そう思っていた由輝に、高校3年の夏、美津子は「タレントの養成学校に通うから転校する」「文化祭の時の名前もない役のことを覚えてくれていて涙がでるくらい嬉しかった」「今までの私を捨てる」と告げるのです。

涙が出そうなのは 僕だ まだ 離れたくないよ 教室の すみっこで 笑ってる 君が好きだった

くううううううう。切ない、切ない、切ない。

でも、美津子の中にもちゃんと由輝の存在はあったんです。

あの人は 私 学生服を着た 私の半身 私をみつけてくれた きれいにしてくれた 友だちでも 恋人でも 他人でもなくて たくさんの制服の中 すごく きれいな瞳

美津子はどうしても女優になりたくて、そのためにプロデューサーとも関係を持って、それが世間にバレてバッシングされるわけですが(繊細な美津子は仕事をしようとすると気分が悪くなってしまい、女優としての仕事ができなくなってしまいます)、この騒動のときに支えになったのが由輝でした。

ラストはハッピーエンドです。登場人物みんなうまくいって、ああよかったな、とスッキリ思える作品。一緒に収められている短編もすごく可愛いお話なので、昔のいくえみ作品も読んでみたいな~という方には超おすすめです!

あとは、最近の作品だと『プリンシパル 1 (マーガレットコミックス)』もよかったです! これも、主人公が自分と向き合って、自分のイヤなところからも目をそらさずに過ごして、途中辛いこともありますが、ラストはちゃんと幸せになります。こちらもよろしければぜひ!

ではでは、また次回お会いしましょう~♪

-おすすめ本紹介

Copyright© カラダMEMO , 2018 AllRights Reserved.